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Windows Server初級講座を見る →前の記事では、 Windows Serverの基本操作と代表的な管理ツールについて学びました。
Windows Serverには、 サーバーマネージャーやイベントビューアーなど、 サーバーを管理するためのさまざまなツールが用意されています。
では、Windows Serverをネットワーク上のほかのPCやサーバーから 利用できるようにするには、何が必要なのでしょうか。
そこで重要になるのが、 IPアドレス・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ・DNSサーバー などのネットワーク設定です。
Windows Serverでは、ファイル共有やActive Directoryなど ネットワーク経由で利用される機能が多いため、 ネットワーク設定は非常に重要な基礎となります。
Windows Serverに設定する IPアドレス・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ・DNSサーバーの役割 を理解し、どのような値を設定するのかイメージできる状態を目指します。
Windows ServerにもIPアドレスが必要
Windows Serverもネットワークへ接続するコンピューターなので、 通信するためにはIPアドレスが必要です。
たとえば社内ネットワークにWindows Serverがあり、 社員のPCからファイル共有へアクセスする場合を考えてみましょう。
この例では、Windows Serverに 192.168.10.100 というIPアドレスが設定されています。
クライアントPCは、このIPアドレスを宛先として Windows Serverへ通信できます。
どのコンピューターへ通信を届けるのかを判断するために、 ネットワークに接続された機器にはIPアドレスが設定されます。
Windows Serverで覚えたい4つのネットワーク設定
Windows ServerでIPv4のネットワーク設定を行う場合、 まず次の4項目を理解しておきましょう。
サーバー自身を識別するためのアドレス
ネットワーク部分の範囲を判断する
別ネットワークへ通信するときの出口
名前からIPアドレスを調べる
| 設定項目 | 設定例 | 役割 |
|---|---|---|
| IPアドレス | 192.168.10.100 | Windows Server自身のアドレス |
| サブネットマスク | 255.255.255.0 | 同一ネットワークの範囲を判断 |
| デフォルトゲートウェイ | 192.168.10.1 | 別ネットワークへ通信する際の転送先 |
| DNSサーバー | 192.168.10.10 | 名前解決を依頼するDNSサーバー |
IPアドレスはサーバーを識別する番号
IPアドレスは、 ネットワーク上でWindows Serverを識別するために利用されます。
たとえば次のような設定があるとします。
この場合、Windows Server自身のアドレスは 192.168.10.100です。
ほかのコンピューターから通信するときには、 このIPアドレスがWindows Serverの宛先として利用されます。
サブネットマスクは「同じネットワークか」を判断する
サブネットマスクは、 IPアドレスのどこまでがネットワーク部分なのかを判断するために利用されます。
たとえば、 192.168.10.100 / 255.255.255.0 という設定であれば、 一般的には192.168.10.xの範囲を同一ネットワークとして考えます。
サブネットマスクやCIDRの詳しい仕組みはネットワーク分野で学習します。 Windows Serverでは、 「IPアドレスだけではなくサブネットマスクもセットで設定する」 ことを押さえておきましょう。
デフォルトゲートウェイは別ネットワークへの出口
同じネットワーク内にあるPCとWindows Serverであれば、 直接通信できます。
しかし、異なるネットワークへ通信するときには、 通信を別ネットワークへ転送する機器が必要です。
その転送先として設定するのが デフォルトゲートウェイです。
デフォルトゲートウェイの設定が誤っていると、 同一ネットワーク内では通信できても、 別ネットワークへ通信できない という現象が発生することがあります。
DNSサーバーは「名前」をIPアドレスへ変換する
IPアドレスだけでも通信はできますが、 人間がすべてのサーバーのIPアドレスを覚えるのは大変です。
そこで利用されるのが DNS(Domain Name System)です。
DNSでは、 コンピューター名やドメイン名などの 名前とIPアドレスの対応関係 を扱います。
Windows Serverのネットワーク設定にある 「DNSサーバー」には、 名前解決を依頼するDNSサーバーのIPアドレス を設定します。
「DNSサーバーを設定する」と「DNSサーバーになる」は別
Windows Server初心者が特に混同しやすいのが、 DNSサーバーという言葉です。
DNSサーバーのアドレスを設定する
Windows Server自身が名前解決を行うために、 問い合わせ先となるDNSサーバーのIPアドレスを設定します。
DNS Serverの役割を持つ
Windows Server自身がDNSサービスを提供し、 他のコンピューターからの名前解決要求に応答します。
ネットワーク設定画面でDNSサーバーのIPアドレスを入力しただけでは、 そのWindows ServerがDNSサーバーになるわけではありません。
DNS Serverとして動作させる場合は、 Windows ServerへDNS Serverの役割を追加して構成します。
Windows Serverでは固定IPアドレスを使うことが多い
IPアドレスを設定する方法には、 大きく分けて 自動取得と固定設定があります。
自動取得
DHCPなどから取得IPアドレスなどを ネットワーク側から自動的に取得します。
固定設定
管理者が値を設定特定のIPアドレスを 継続して利用するように設定します。
クライアントPCでは、 DHCPからIPアドレスを自動取得する構成がよく利用されます。
一方、Windows Serverは ほかのコンピューターから継続的にアクセスされることが多いため、 IPアドレスが変わらない構成 が重要になります。
そのため、サーバー用途では 固定IPアドレスを設定したり、 DHCP側で特定のアドレスを安定して割り当てる設計を行ったりします。
すでに別の機器が使用しているIPアドレスをWindows Serverへ設定すると、 IPアドレスの重複によって通信障害が発生する可能性があります。
実務ではIPアドレスの管理状況を確認してから設定します。
Windows ServerでIPv4を設定する流れ
GUIからIPv4設定を変更する場合は、 ネットワークアダプターの設定からIPv4のプロパティを開き、 必要な値を入力します。
Windows Serverのバージョンによって画面の表示方法は多少異なりますが、 設定する内容の基本は同じです。
現在利用しているネットワークアダプターを確認します。
Internet Protocol Version 4(TCP/IPv4)のプロパティを開きます。
IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイを設定します。
名前解決に利用するDNSサーバーのIPアドレスを設定します。
設定値を確認し、ネットワーク通信が正常に行えるか確認します。
ipconfigで現在のネットワーク設定を確認する
Windowsでは、 ipconfigコマンドを利用して 現在のIP設定を確認できます。
Ethernet adapter Ethernet:
IPv4 Address. . . . . . . . . . : 192.168.10.100
Subnet Mask . . . . . . . . . . : 255.255.255.0
Default Gateway . . . . . . . . : 192.168.10.1
より詳細な設定を確認したい場合は、 ipconfig /all を利用できます。
IPアドレスだけでなく、 DNSサーバーなどの設定を確認したいときにも利用できます。
設定を変更したら通信確認を行う
IPアドレスやDNS設定を変更したあとには、 設定しただけで終わらず、 正常に通信できるか確認すること が重要です。
ipconfigなどで設定したIPアドレスやゲートウェイを確認します。
必要に応じてpingなどを使い、ネットワーク通信を確認します。
ホスト名などで通信できるか確認し、DNS設定に問題がないか調べます。
IPアドレスを直接指定すると通信できるのに、 コンピューター名やドメイン名では通信できない場合は、 DNSによる名前解決に問題がないか確認することが重要です。
IPアドレス・DNS設定を間違えるとどうなる?
Windows Serverのネットワーク設定に誤りがあると、 さまざまな通信障害が発生します。
| 設定ミス | 起こりやすい現象 |
|---|---|
| IPアドレス | サーバーへ通信できない、別機器とIPアドレスが重複する |
| サブネットマスク | 同一ネットワーク・別ネットワークの判断が正しく行えない |
| デフォルトゲートウェイ | 別ネットワークへ通信できない |
| DNSサーバー | IPアドレスでは通信できても、名前でアクセスできない |
Windows Serverで通信トラブルが発生したときには、 アプリケーションやサービスだけでなく、 IPアドレスやDNS設定が正しいか を確認することも重要です。
ここで実際に判断してみよう:どの設定を確認する?
ネットワーク障害の状況から、 どの設定を確認すべきか考えてみましょう。
症状から確認する設定を判断する
DNS設定や名前解決を確認します
IPアドレスを直接指定した通信は成功しているため、 ネットワーク自体ではなくDNSによる名前解決に問題がないか確認します。
確認問題:IPアドレス・DNS設定を理解できたか確認しよう
最後に3問の確認問題に挑戦してみましょう。
デフォルトゲートウェイの主な役割として最も適切なものはどれですか?
デフォルトゲートウェイは、 自分とは異なるネットワークへ通信するときに利用する転送先です。
Windows Serverのネットワーク設定でDNSサーバーのIPアドレスを指定する目的はどれですか?
DNSサーバーの設定には、 名前解決を依頼するDNSサーバーのIPアドレスを指定します。 この設定だけでWindows Server自身がDNSサーバーになるわけではありません。
サーバーでIPアドレスを固定して利用することが多い理由として適切なものはどれですか?
サーバーはほかの機器から継続的に利用されるため、 宛先となるIPアドレスが安定していることが重要です。
3問に挑戦してみましょう。
ネットワーク設定を理解したらサーバーマネージャーを学ぼう
ここまでで、 Windows Serverをネットワークへ接続するために必要な IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、 DNSサーバーの役割を理解できました。
Windows Serverでは、 ネットワーク設定だけでなく、 サーバーの状態確認や役割・機能の追加など、 さまざまな管理作業を行います。
そこで次に詳しく学ぶのが、 サーバーマネージャーです。
次の記事では、 これまで概要だけ紹介してきたサーバーマネージャーについて、 画面構成や基本的な使い方を詳しく確認していきます。
まとめ
今回は、 Windows ServerのIPアドレス・DNS設定について解説しました。
Windows Serverもネットワーク通信を行うために IPアドレスが必要
IPv4設定では IPアドレス・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ・DNS を理解することが重要
デフォルトゲートウェイは 別ネットワークへ通信するときの出口
DNSサーバーの設定は 名前解決を依頼するDNSサーバーのアドレスを指定する ためのもの
Windows Serverでは 安定したIPアドレス設計と設定後の通信確認 が重要
次は「サーバーマネージャーとは?基本的な使い方」を学びましょう
Windows Serverのネットワーク設定を理解したら、 次はサーバー管理の中心となるサーバーマネージャーを詳しく学びます。 画面構成やサーバー情報の確認方法、 役割・機能を管理する際の基本的な考え方を整理していきます。
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