インターネットだけ遅い時の切り分け手順【社内は正常なのに外だけ遅い原因を完全解説】

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「社内サーバは速いのに、インターネットだけ遅い」
「VPNやクラウド接続は問題ないが、Web閲覧が重い」
「時間帯によって外向き通信だけ遅くなる」

この現象は現場で非常に多く、原因は一つではありません。

本記事では、

  • 最短で原因に辿り着く切り分けフロー
  • レイヤ別の確認ポイント
  • 帯域・DNS・FW・プロキシ・ISPの見極め方
  • 現場で多い“見落としポイント”

を網羅します。
この記事だけで、実務レベルのトラブルシューティングが可能です。

目次

■ 結論:インターネットだけ遅い原因は5パターンに集約される

  1. 回線帯域逼迫(アップリンク飽和)
  2. DNS遅延
  3. FW/UTMの負荷・セッション逼迫
  4. プロキシ/SSLインスペクション遅延
  5. ISP側経路問題

まずはこのどれかに分類できるかを確認します。

■ 最短で原因に辿り着く切り分けフロー

Step1:社内通信は本当に正常か確認

社内サーバへping
社内NASへファイルコピー
iperf実行

社内が速い → L2/L3はほぼ正常

Step2:IP直指定で速度確認

curl http://1.1.1.1

IP直で速い → DNS問題濃厚
IP直でも遅い → 回線 or FW

Step3:tracerouteで遅延箇所特定

tracert 8.8.8.8

最初のホップから遅い → 社内出口問題
途中から急増 → ISP経路問題

■ 原因別:具体的な診断方法と対処法

① 回線帯域逼迫(最も多い)

症状

  • 夕方だけ遅い
  • 大容量ダウンロードで全体が重くなる
  • アップロード時に顕著

確認方法

  • FW/ルータのインターフェース使用率
  • SNMPグラフ確認
  • Outbound帯域90%以上になっていないか

対処法

  • QoS導入
  • 帯域増速
  • バックアップ通信の時間変更

② DNS遅延

症状

  • 最初のページ表示が遅い
  • リロードは速い

確認方法

nslookup google.com
dig google.com

応答が1秒以上なら異常。

対処法

  • DNSサーバ変更
  • キャッシュDNS設置
  • FWのDNSインスペクション確認

③ FW/UTMの処理遅延

症状

  • セッション数増加時に遅延
  • SSL通信だけ遅い

確認ポイント

  • CPU使用率80%以上
  • セッション数上限近い
  • IPS/AV有効状態

対処法

  • SSLインスペクション対象限定
  • セッションタイムアウト最適化
  • 上位モデルへ更改

④ プロキシ/SSLインスペクション遅延

典型例

  • HTTPSだけ遅い
  • 特定カテゴリだけ遅い

確認方法

  • プロキシバイパスで速度比較
  • SSL復号ログ確認

対処法

  • 除外リスト設定
  • 証明書検証負荷確認

⑤ ISP側経路問題

症状

  • 特定サイトだけ遅い
  • 時間帯依存

確認方法

traceroute
MTR
Looking Glass確認

対処法

  • ISPへ問い合わせ
  • 回線冗長化
  • BGPマルチホーム検討

■ 見落としがちな原因

  • MTU不一致(フラグメント発生)
  • IPv6経路だけ不安定
  • DNS over HTTPSの影響
  • クラウドFWのスループット制限

■ 実践チェックリスト

確認項目正常目安
回線使用率70%未満
FW CPU60%未満
DNS応答時間50ms以下
外向きPing国内10〜20ms

■ 最短解決のための優先順位

  1. 回線使用率確認
  2. DNS応答確認
  3. FW CPU/セッション確認
  4. traceroute確認

8割はこの順番で解決します。

■ まとめ

インターネットだけ遅い原因は、

  • 帯域
  • DNS
  • FW負荷
  • プロキシ
  • ISP

この5分類で整理できます。

闇雲に設定変更するのではなく、 「どこから遅いのか」を可視化することが最短解決の鍵です。

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