「インターネットには出られるのに、プロキシ経由だけ失敗する」
「特定サイトだけエラーになる」
「CONNECTで止まる」
本記事では、プロキシ通信トラブルを体系的に切り分ける方法を解説します。
この記事だけで原因特定と復旧まで実施できるよう、具体的な確認コマンドと判断基準をまとめます。
目次
まず理解すべき:プロキシ通信の基本構造
プロキシ経由通信は以下の流れになります。
Client → Proxy → Internet Server
HTTPSの場合はさらに以下の流れになります。
- Client → Proxy (CONNECT要求)
- Proxy → Server (TCP確立)
- トンネル確立
- TLSハンドシェイク
どの段階で止まっているかを見極めることが重要です。
よくある失敗症状別チェックポイント
① プロキシに接続できない
確認項目
- プロキシIPへPing可能か
- ポート(通常3128 / 8080 / 443)が開いているか
- FWでブロックされていないか
確認コマンド(Linux)
ping 192.168.1.10
telnet 192.168.1.10 8080
nc -zv 192.168.1.10 8080
よくある原因
- ACL未許可
- FWポリシー不足
- ルーティング不整合
② CONNECTで止まる(HTTPSのみ失敗)
ブラウザで以下のようなエラーが出る場合:
- Proxy Error
- 502 Bad Gateway
- Connection refused
確認ポイント
- プロキシの上流通信は可能か
- DNS解決できているか
- SSLインスペクション設定
確認例
curl -x http://192.168.1.10:8080 https://example.com -v
ここで止まる箇所を確認します。
③ 特定サイトだけ失敗する
原因候補
- URLフィルタリング
- SNIベース制御
- 証明書検証失敗
- IPv6通信未対応
確認方法
curl -x http://proxy:8080 https://example.com -k -v
証明書エラーの場合、以下が出力されます:
SSL certificate problem: unable to get local issuer certificate
④ 認証エラー(407 Proxy Authentication Required)
確認項目
- 認証方式(Basic / NTLM / Kerberos)
- ブラウザ設定
- 認証サーバ疎通
テスト方法
curl -x http://user:password@proxy:8080 http://example.com -v
よくあるミス
- AD疎通不良
- 時刻ずれ(Kerberos失敗)
- 認証タイムアウト
通信が遅い/断続的に失敗する場合
確認すべき項目
- プロキシCPU使用率
- セッション数上限
- DNS遅延
- 上流回線輻輳
典型ログ例
Too many open files
Connection timeout
Upstream connect error
特にセッション枯渇は見落としやすいポイントです。
最短復旧のための切り分けフロー
- ProxyへTCP接続可能か確認
- DNS解決確認
- curlで直接アクセス
- curlでプロキシ経由アクセス
- 認証有無確認
- ログ確認
- 上流回線確認
直接通信が成功し、プロキシ経由のみ失敗するなら、原因はプロキシ内部です。
見落としがちな原因まとめ
- IPv6優先設定
- MTU不一致
- SSL検査証明書未配布
- 非対称ルーティング
- FWセッションタイムアウト
設計段階で防ぐポイント
- 冗長構成+セッション同期
- 監視にセッション数を含める
- DNS監視も必須
- SSL証明書の配布自動化
まとめ
プロキシトラブルは「接続」「認証」「DNS」「上流通信」の4層で考えると整理できます。
問題箇所を段階的に特定すれば、原因は必ず見えてきます。
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