mount できないときの原因と解決方法

  • URLをコピーしました!

Linux でストレージや外部ディスクをマウントしようとした際、以下のようなエラーが出ることがあります。

mount: wrong fs type, bad option, bad superblock on /dev/sdb1
mount: special device /dev/sdb1 does not exist

これは ファイルシステムの不整合、デバイス指定の誤り、設定ミス などが原因で発生します。
サーバやクラウド環境でも頻出するトラブルの一つです。

目次

主な原因

  1. デバイス名やパスの指定ミス
    • /dev/sdb1 などのデバイス名が間違っている
    • USBやディスクが正しく認識されていない
  2. fstab の設定ミス
    • /etc/fstab に誤ったUUIDやオプションが記載されている
    • 起動時の自動マウントが失敗するケース
  3. ファイルシステムの破損
    • 強制終了や電源断でファイルシステムが壊れている
    • bad superblock エラーが出る
  4. マウントポイントの存在しないディレクトリ
    • /mnt/data などのディレクトリが作成されていない
  5. 権限不足
    • root 権限が必要な場所に一般ユーザーでマウントしようとしている

解決方法

1. デバイスの認識状況を確認

まず、OS がデバイスを認識しているか確認します。

lsblk

出力例:

sdb      8:16   0  100G  0 disk
└─sdb1   8:17   0  100G  0 part

もしデバイスが存在しない場合、物理的な接続やクラウド環境のアタッチ設定を確認してください。

2. マウントポイントを作成

マウント先ディレクトリが存在しないとエラーになります。

sudo mkdir -p /mnt/data

3. ファイルシステムを確認

ファイルシステムが壊れている可能性がある場合、fsck で修復します。

sudo fsck -y /dev/sdb1

⚠️ マウント中のデバイスには実行しないでください。必ずアンマウントしてから行います。

4. fstab の設定を確認

自動マウント設定 /etc/fstab が間違っていると、起動時にマウントできません。

確認コマンド:

cat /etc/fstab

修正後はテストマウントでエラーが出ないかチェックします。

sudo mount -a

5. ファイルシステムの種類を指定

ファイルシステムが自動認識されない場合は -t オプションで指定します。

sudo mount -t ext4 /dev/sdb1 /mnt/data

6. 権限の問題を解決

一般ユーザーでマウントできない場合は sudo を利用するか、/etc/fstabuser オプションを追加します。

例:

/dev/sdb1 /mnt/data ext4 defaults,user 0 0

まとめ

  • デバイスの存在確認(lsblk)
  • マウントポイントの作成(mkdir)
  • ファイルシステム破損チェック(fsck)
  • fstab の記述確認と mount -a でテスト
  • 必要に応じて -t オプションで明示的に指定

👉 実運用では「fstab の誤記」か「ファイルシステム破損」のどちらかであることが多いため、まずは lsblk + fsck + fstab チェック の順で確認すると効率的です。

目次