目次
この記事でわかること
- AI(人工知能)の正確な定義
- 人間の知能とAIの決定的な違い
- AIが得意なこと・苦手なこと
- Azure AI-900試験で問われるポイント
- 実務でAIを誤解しないための考え方
AIとは何か?(結論)
AI(Artificial Intelligence:人工知能)とは、
人間の知的活動を「特定の目的に限定して」模倣する技術の総称です。
AIは人間の知能をそのまま再現した存在ではありません。
あくまで「限定された条件下」でのみ機能する技術です。
人間の知能とAIの違い
| 観点 | 人間 | AI |
|---|---|---|
| 思考の柔軟性 | 非常に高い | 低い |
| 常識理解 | ある | ない |
| 学習方法 | 経験・直感 | データ |
| 未知への対応 | 可能 | 原則不可 |
AIは「考えている」ように見えますが、
実際には確率計算を行っているだけです。
AIは「考える」のではなく「計算する」
AIの本質は次の一文で表せます。
AIは、入力データに対して「最もそれらしい結果」を確率的に計算しているだけ
例:画像認識AI
- 入力:犬の画像
- 処理:色・形・パターンを数値化
- 出力:犬である確率 98%
AIは「犬を理解した」のではなく、
過去データとの一致度を計算した結果を出力しているだけです。
AIが得意なこと(AI-900頻出)
① パターン認識
- 画像分類
- 顔認識
- 異常検知
② 大量データ処理
- ログ分析
- 感情分析
- 予測処理
③ 繰り返し判断
- スパム判定
- 不正検知
- レコメンド
人間が疲れる作業ほどAIは得意です。
AIが苦手なこと(重要)
- 常識的判断
- 空気を読む行為
- 暗黙の前提理解
- 未経験の事象への対応
AIは学習データに存在しないことを、
原則として理解できません。
AI・機械学習・ディープラーニングの関係
AI(人工知能)
└ 機械学習(Machine Learning)
└ ディープラーニング(Deep Learning)
Azure AIサービスの多くは、
ディープラーニング技術を内部で利用しています。
AIは万能ではない
AI導入が失敗する最大の理由は、
「AIなら何でもできる」という誤解
AIには以下が必要です。
- 十分なデータ量
- 正しいラベル
- 適切な用途選定
- 継続的な改善
AIは魔法ではなく道具です。
Azure AI-900試験での出題観点
- AIで解決可能かの判断
- AIワークロードの分類
- AIが不向きな理由の理解
人間の判断が必要な場面は、
AIに不向きと判断するのが正解です。
実務での正しいAIの捉え方
AIは「人間を置き換えるもの」ではなく
「人間を支援するもの」
- 最終判断は人間
- AIは補助
- 誤り前提で設計
この考え方はResponsible AIにも直結します。
まとめ
- AIは限定的な知能
- 確率計算による判断
- 得意:パターン処理
- 苦手:常識・未知
- AIは万能ではない
