この記事でわかること
この記事では、チャットボットがどのようなAI技術によって動いているのかを、 AI-900(Azure AI Fundamentals)の試験範囲に沿って わかりやすく解説します。
「チャットボット=会話AI」という漠然とした理解ではなく、
① 文章をどう理解しているのか ② 何を判断しているのか ③ どうやって返答を作っているのか
という内部構造を整理することで、試験でも実務でも通用する知識が身につきます。
チャットボットとは何か
チャットボットとは、 人間の入力した文章(または音声)に対して、自動で返答を行うシステム です。
社内FAQ、カスタマーサポート、業務アシスタントなど、 幅広い場面で使われています。
重要なのは、 すべてのチャットボットが同じAI技術で動いているわけではない という点です。
チャットボットを構成するAI技術の全体像
チャットボットは、主に次のAI技術の組み合わせで成り立っています。
- 自然言語処理(NLP)
- 意図認識(分類)
- 情報検索・ルール処理
- 生成AI(必要に応じて)
これらを順番に見ていきます。
① 自然言語処理(NLP)|文章を理解する技術
チャットボットの入口となるのが 自然言語処理(NLP) です。
人間が入力した文章を、
- 単語に分解
- 意味を数値化
- 文脈を考慮
といった処理を行い、AIが扱える形に変換します。
Azureでは、 Azure AI Language がこの役割を担います。
② 意図認識(Intent Recognition)
チャットボットが最初に行う重要な判断が、
「このユーザーは何をしたいのか?」
を判断することです。
例えば、
- 「パスワードを忘れた」 → パスワード再設定
- 「営業時間を教えて」 → 営業時間案内
このように、 文章を意図(カテゴリ)に分類します。
これは 分類(Classification) というAIワークロードです。
③ エンティティ抽出|文章の中の重要情報を抜き出す
意図だけでなく、 文章内の具体的な情報も抽出されます。
例えば、
「明日の東京の天気は?」
では、
- 日付:明日
- 場所:東京
といった情報を取り出します。
これを エンティティ認識 と呼びます。
④ ルールベース or 情報検索による応答
多くの業務用チャットボットは、
- FAQデータベース
- ルール定義
をもとに応答を返します。
このタイプのチャットボットは、
- 正確
- 安全
- 想定外の回答をしない
という特徴があります。
AI-900では、 このタイプのチャットボットも重要な位置づけです。
⑤ 生成AIを使ったチャットボット
最近増えているのが、 生成AI(大規模言語モデル) を使ったチャットボットです。
特徴は、
- 自由な文章生成
- 柔軟な会話
- 想定外の質問にも対応
Azureでは、 Azure OpenAI Service が該当します。
ただし、 AI-900では 「万能ではない」 という理解が重要です。
チャットボットが必ずしもAIではない理由
すべてのチャットボットが 高度なAIを使っているわけではありません。
- 完全ルールベース
- 選択肢式の応答
といったものも存在します。
試験では、
「AIが使われているかどうか」 「どのAIワークロードか」
を見極めることが求められます。
Azureにおけるチャットボット関連サービス(AI-900)
- Azure AI Language(意図認識・NLP)
- Azure AI Search(情報検索)
- Azure OpenAI(生成AI)
これらを組み合わせることで、 実用的なチャットボットが構築されます。
試験で問われやすいポイント
- チャットボットはNLPの応用
- 意図認識=分類タスク
- 生成AIとルール型の違い
特に、 「質問応答」と「生成AI」の混同 は要注意です。
まとめ
- チャットボットは複数のAI技術の組み合わせ
- 中心は自然言語処理と分類
- 生成AIは選択肢の一つ
- AI-900では用途理解が最重要
チャットボットの仕組みを理解できれば、 自然言語処理分野の全体像がはっきり見えてきます。
