この記事でわかること
この記事では、AIや機械学習モデルの性能評価に使われる 「精度(Accuracy)」「再現率(Recall)」「適合率(Precision)」について、 それぞれの意味と使い分けの考え方を解説します。 数式を暗記するのではなく、「どんな場面でどの指標を重視すべきか」が 自然に理解できる構成になっています。
なぜAIの評価指標が必要なのか
AIは「それっぽい結果」を出しますが、 どれくらい正しいかを数値で評価しなければ、 本当に使えるAIかどうかは判断できません。
そこで使われるのが「評価指標」です。
まずは結論:3つの指標は役割が違う
- 精度:全体としてどれくらい当たっているか
- 再現率:本当に見逃してはいけないものを拾えているか
- 適合率:AIが「正解」と言ったものは本当に正しいか
AI-900では、この使い分けの考え方が重要です。
① 精度(Accuracy)とは
精度の定義
精度とは、全データのうち正しく予測できた割合です。
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「100問テストを受けて、何問正解したか」
具体例
100通のメールをAIが判定し、90通正しく分類できた場合、 精度は90%です。
注意点
精度が高くても、重要なケースを見逃している可能性があります。
AI-900試験ポイント
精度は全体評価。万能ではない点がよく問われます。
② 再現率(Recall)とは
再現率の定義
本来正解であるもののうち、どれだけ正しく検出できたかを表します。
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「見逃してはいけないものを、どれだけ拾えたか」
具体例
実際にスパムメールが20通あり、そのうち18通をスパムとして検出できた場合、 再現率は90%です。
重視される場面
- 病気の検出
- 不正アクセス検知
- 異常検知
AI-900試験ポイント
「見逃しが致命的」という文脈が出たら再現率。
③ 適合率(Precision)とは
適合率の定義
AIが「正解」と判断したもののうち、実際に正解だった割合です。
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「正解だと言ったものは、本当に信じていいか」
具体例
AIがスパムと判断した25通のうち、実際にスパムだったのが20通の場合、 適合率は80%です。
重視される場面
- 誤検知が問題になる業務
- ユーザー体験に直結する判定
AI-900試験ポイント
「誤検知を減らしたい」=適合率。
3つの指標を表で比較
| 指標 | 何を見る? | 重視する場面 |
|---|---|---|
| 精度 | 全体の正解率 | バランス評価 |
| 再現率 | 見逃し防止 | 安全・医療・不正検知 |
| 適合率 | 誤検知防止 | UX重視のサービス |
精度だけでは不十分な理由
例えば、1000件中990件が「正常」、10件が「異常」なデータの場合、 すべてを「正常」と判定しても精度は99%になります。
しかし、このAIは異常を1件も検出できていません。
このようなケースで重要になるのが再現率です。
AI-900での典型的な出題パターン
問題例:
「病気の見逃しを最小限にしたい場合、どの指標を重視すべきか?」
正解:
再現率
まとめ
- 精度:全体としてどれくらい正しいか
- 再現率:本来必要なものを見逃していないか
- 適合率:正解と判断したものは信頼できるか
AI-900では指標の意味+使いどころを理解しているかが問われます。 この記事の内容を押さえれば、評価指標の問題は確実に得点できます。
