Linuxサーバーの時刻ずれは、一見地味ですが、
- ログの時系列が崩れる
- 証明書認証が失敗する
- クラスタ・DB・認証系が不安定になる
など、深刻な障害の引き金になります。
本記事では、
- Linuxで時刻ずれが発生する主な原因
- NTP同期状態の正しい確認方法
- chrony / ntpd それぞれの実務チェックポイント
をトラブルシューティング視点で解説します。
目次
Linuxで時刻ずれが起きる主な原因
① NTPサービスが動作していない
最も多い原因です。
- chronyd / ntpd が停止している
- サービス未インストール
- systemd 起動失敗
→ 時刻はローカルクロック任せになり、徐々にズレていきます。
② NTPサーバーと通信できていない
- FWで UDP/123 が遮断
- DNS解決不可
- プロキシ・閉域網環境
サービスは起動しているが、同期できていない典型例です。
③ 仮想環境特有の問題
- VMware / Hyper-V の時刻同期機能
- ホストOSとの二重同期
NTPと仮想化基盤の時刻同期が競合し、逆にズレることがあります。
④ 大きな時刻ずれが一気に補正できない
NTPは基本的に「徐々に補正」します。
- 数分〜数時間のズレ
- 起動直後の古い時刻
この場合、同期に時間がかかる or 失敗します。
⑤ ハードウェアクロック(RTC)の問題
- 電池切れ
- UTC / Localtime 設定ミス
再起動後に毎回ズレる場合は要注意です。
現在の時刻・タイムゾーン確認
基本確認
date
timedatectl
確認ポイント
- Time zone が正しいか
- NTP service が有効か
- System clock synchronized が yes か
chrony 環境での同期確認方法(推奨)
最近の Linux(RHEL8+, Ubuntu20+)では chrony が主流です。
① サービス状態確認
systemctl status chronyd
② 同期状態の確認
chronyc tracking
重要な項目
- Leap status : Normal
- System time : 0.xxx seconds fast/slow
③ NTPサーバー接続確認
chronyc sources -v
^*:現在同期中のサーバー^+:候補^?:通信不可
④ 強制同期(初回・大幅ズレ時)
chronyc makestep
→ 大きな時刻ずれを即時補正
ntpd 環境での同期確認方法
① サービス確認
systemctl status ntpd
② 同期状態確認
ntpq -p
*:同期中+:候補.INIT.:未同期
NTP通信の疎通確認
UDP/123 の疎通
FWが原因で同期できないケースは非常に多いです。
ntpdate -q ntp.example.com
※ chrony 環境でも疎通確認として有効
仮想環境での注意点
VMware の場合
- ホスト時刻同期を無効化
- NTP(chrony)のみに統一
二重管理は時刻ドリフトの原因になります。
ハードウェアクロックの確認
RTC 確認
hwclock --show
システムクロックと同期
hwclock --systohc
再起動後にズレる場合は必須確認項目です。
よくある障害パターン
- 証明書が「まだ有効でない」エラー
- Kerberos / AD 認証失敗
- クラスタノード間の不整合
- ログ解析不能
→ 原因は時刻ずれというケースは非常に多いです。
まとめ
- Linuxの時刻ずれは重大障害に直結する
- まずは NTPサービス稼働と同期状態を確認
- chrony の tracking / sources は必須チェック
- 仮想環境・FW・RTC も忘れずに確認
「なんかおかしい」と思ったら、まず時刻を疑う。 これはインフラ運用の鉄則です。
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